わたり終えるか、転げ落ちるか
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11/12(土)、「レクチャー第一次世界大戦を考える 連続合評会」の第6回「徴兵制と良心的兵役拒否―イギリスの第一次世界大戦経験 (レクチャー第一次世界大戦を考える)」に行ってきました。とうとう最終回です。何だか寂しいなぁと思いながらも、到着して開始を待っている間、第2シリーズの原稿依頼のお話がちらほらと聞こえてきて、寂しさも少し紛れました。冒頭に「こんな行楽日和の日にすみません」という挨拶がありましたが、本当に気持ちよい秋晴れでした。
徴兵制と良心的兵役拒否―イギリスの第一次世界大戦経験 (レクチャー第一次世界大戦を考える)徴兵制と良心的兵役拒否―イギリスの第一次世界大戦経験 (レクチャー第一次世界大戦を考える)
小関 隆

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まず、評者の後藤春美先生と、草光俊雄先生のお話から。「イギリス人にとって、見せたい過去だった『良心的兵役拒否』」(後藤)、「『兵役拒否』は自分勝手な個人主義?それとも、客観的な根本原理(=平和)に従った正しい行い?」(草光)というご指摘がとても印象的で、それに対して小関先生がどう応えるのか、とても楽しみでした。
そして最後に著者の小関先生。「良心的兵役拒否」には、(後藤先生、草光先生が指摘された点に関して)近代の「主体のあり方」としてものすごく重要なヒントがある!と私が勝手に肩に力を入れ過ぎたせいか、先生が「言ってもまぁ、戦争には普通行きたくないよね」というしごくまっとうな感覚から議論を開始されたことに、最初は拍子抜けしてしまったところもあったのですが、考えてみたらそりゃそうですよね。反省、です。

・1916年1月にターニングポイント。総力戦体制(への抵抗、をも含む)が始まったヒントがある。
・第二次世界大戦は「徴兵制」が大前提となる(まったく違う社会になっていた)。
・第二次世界大戦に関する研究はずっとあった。社会史、文化史の研究。
・国家が人々を強制的に動員。市民社会の媒介が必要。
・良心的兵役拒否者にとって、いちばん怖いのが世論。「この臆病モノ!」
・戦争の展示。ホロコーストを見せまくる一方、良心的兵役拒否の展示もあった。イギリスのイメージはプラスに。
・徴兵制=「大勢」集めるものでなかった。兵隊のあくまで「安定供給」が目的。
・西部戦線。「40万人の犠牲があっても(安定)供給があるさ!」という感覚。
・帰還兵の就職問題。良心的兵役拒否者にとってはものすごく厳しかった。通常の100倍くらいしんどい。
・「徴兵制と良心的兵役拒否」で本当に書きたかったのはその先の話。良心的兵役拒否者のその後(の人生)。
・平和主義=もう2度と戦争したくない!そのためには何らかの制裁力が必要。
・ナチズムとの戦いが最大の懸案として存在したため、第二次世界大戦は「支持される戦争」だった。
・何人かの人命の犠牲は仕方ない。「よりマシ」なモノを選択。
・なるべくドイツとは仲良くしてあげる(対ドイツ宥和政策)。
・ドイツの機嫌が悪いうちには、ずっと(3段構えのうち)第1段階。有力な潮流としての「平和政策」。
・アレンは健康状態が悪かった。ずっと片肺。
・もう戦争したくない。ドイツの要求を飲む。ドイツ(ヒトラー)の善意に期待するしかない。
・第一次世界大戦で戦争は「モウイヤ」「コリゴリ」。そのためには多少の妥協は許容。
・軍事同盟の対決ではなく、「宥和政策」。
・「議論の正しさ(信念)」より「政治的な解決」を優先。

質疑は以下のような感じでした。ラッセルのエピソードがすごい(笑)。ただ、著書でも引用されていた「奇妙なもんだね。君は人を殺して捕まり、僕は人殺しを拒んで捕まるなんて」にも表れておりますように、「(国家にとって)望ましい主体(個人)」(または「(国会を取り除いた状態での)望ましい主体」)というものを考える材料として、「良心的兵役拒否」はとても興味深い対象でした。

・兵役を拒否する方法としてどのようなものがあった?
・(銃を撃てないように)指を切る。
・日本では兵役を拒否するなんて考えられない。赤紙が来たらゼッタイに行くのでは?
・徴兵を見逃す世論はあった。仏・独ではもう拒否したかったら、亡命しかない。
・良心的兵役拒否者にエリートが多い。
・市民と軍隊は切り離せない(ので女性は市民から切り離されていく)。
・National Importanceにいる人は、兵役免除、という考え方。
・「君みたいな若者は戦争に行って国の文化を守るべきだ!」と叱責されたラッセルは、「その守るべき国の文化がオレだ!」と言い返した。


レクチャー第一次世界大戦を考える 連続合評会」、改めて振り返りつつ、年末を過ごしたいと思います。
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