わたり終えるか、転げ落ちるか
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■「家庭内暴力夫」とは到底縁遠いタイプだし(笑)、「多重人格」とまで言っちゃうと少々大げさですが、とりあえず確実に言えることは、僕は「『矛盾を抱え込んだ複雑なキャラクター』を維持することができず、『単純なキャラクターを複数所有する』という仕方で人格をコントロールしようとする」タイプの人間であるということです。ここ最近、よくそのことを痛感します。できれば前者(=矛盾を抱え込んだ複雑なキャラクター)になりたいものですが、もはや修正はムリかもです(- -;。

 多重人格はいったいいつごろからこんなに「流行」し始めたのであろう?
 そしたら、DVのことに思い至った。
 家庭内暴力夫というのは、暴力をふるうときと、そのあと涙ながらにとりすがるときでは「別人」のようになっている、とよく言われる。
 知り合いの若い女性から、結婚したとたんに、夫が「別人」になってしまったという話を聞いたことがある。婚約時代は、たいへん優しい男性で、彼女のどんな要求にもにこにこして応えていた。ところが、結婚したとたんに悪鬼のような形相で髪の毛をつかんで家の中をひきずりまわすような暴力男がいきなり「出現」してきたそうである(当然、すぐに離婚してしまった)。
 それを聞いて、どうも変な話だな、と思った。
 「優しい男」が「仮面」で、「暴力男」が「本性」であるという解釈では説明がつかなかったからである。「仮面」をかぶってさんざん苦労して結婚まで持ち込んだあげく、結婚したとたんに本性をさらけ出して、あっというまに破綻するというのは、男性の側からすれば、まるで勘定の合わない話である。そもそも、数年にわたる婚約期間に、いちども「暴力男」の片鱗さえ見せなかったというのが不思議である。だって、「優しさと残酷さが不思議にブレンドされて…」という男性であっても、まったくかまわないわけだからである。というか、「無垢な笑顔の目だけが底知れず邪悪」とか「凶相なんだけれど、捨て猫を見ると立ち去れない男」というような矛盾をかかえこんだ男の方が、どちらかというと、「ただ陽気なだけの男」や「ただ意地悪なだけの男」よりも人間的には魅力があるように私には思われる。
 そう考えているうちに、ふとこんな仮説を思いついた。
 「矛盾を抱え込んだ複雑なキャラクター」を維持することができない人間が、「単純なキャラクターを複数所有する」という仕方で人格をコントロールしようとすると、多重人格的になる。それだと、あれこれのつじつまが合ってくる。

態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い
内田 樹

by G-Tools
「無垢な笑顔の目だけが底知れず邪悪」「凶相なんだけれど、捨て猫を見ると立ち去れない男」っていう例がまたイイですね(笑)。

keitamai.com超短編小説補助席」を掲載しました。
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