わたり終えるか、転げ落ちるか
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2009年1冊目、最高でありました。一番印象的だったのが2つの子育てモデル「荒天型モデル」「晴天型モデル」についての以下の記述。ちなみにそれぞれのモデルの内容は↓

母親の子育て=荒天型モデル
「弱くても生き延びることができる」生存戦略を子どものために用意する

父親の子育て=晴天型モデル
「群れの中での相対的強者」たらしめることを育児の目的とする

私は今の日本ではもう一度「母親の育児戦略」、すなわち「荒天型モデル」による子育てのたいせつさを認識することが必要ではないかと考えている。子どもの世界において顕在化している学力低下、学級崩壊、不登校、いじめ、自殺…といった一連の現象はあきらかに日本の子どもたちが「絶対的弱者」化しつつあることの兆候である。だから、必要なのは「競争に勝ち残れ」という淘汰圧をかけることではなく、その危機的なまでの生物的脆弱さを保護することであるそれは「何でも食べられる」「どこでも寝られる」「誰とでも友だちになれる」という基礎的な人間的能力を育てることだと思っているシステムが崩壊して荒野に放り出されたときに生き延びるためにまず必要とされるのはそのような能力だからである。そして、それは「競争に勝つ」という動機づけからは最も遠いところにあるものなのである。

昭和のエートス昭和のエートス
内田樹

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